伊勢神宮(-JINGU-)◆ 四至神(MIYANO-MEGURINO-KAMI)

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伊勢神宮(-JINGU-)◆ 四至神(MIYANO-MEGURINO-KAMI)

↑伊勢神宮・内宮「四至神」⬆伊勢神宮・内宮「四至神」

↑伊勢神宮・内宮「四至神」⬆伊勢神宮・外宮「四至神」

社格

  • 伊勢神宮「内宮」・所管社
  • 伊勢神宮「外宮」・所管社

 

外宮の境内の「清盛楠」をすぎて一の鳥居、二の鳥居をクグると神楽殿があります。

神楽殿の先には、小さな石で整備された広場があって、その奥には、「九丈殿(くじょうでん)」と「五丈殿(ごじょうでん)」があります。

そして、その傍らには「1本の榊(さかき)」と、その榊を囲む「石畳(いしだたみ)」があります。

一方、内宮の御手洗場のさらに奥、神楽殿の右脇にある五丈殿の正面にも、似たような広場があり、「1本の榊」を目にかけることができます。

これらは「四至神」と呼ばれているものです。




「四至神」の読み方と名前の由来

まず、「四至神」の読み方ですが「みやのめぐりのかみ」と読みます。

「四至神」は「四至」と「神」に分けて、読み解くと理解が早いものとなります。

「四至(しいし)」とは、特定物からの四方の方角という意味になります。この方角とは、主に東西南北を指します。

これを伊勢神宮に当てはめると、お宮(境内)の東西南北の方角の事を指し示します。

「神」は神様のことを指し示しますので、これを「四至」を合わせ読んで、意味を紐解くと、「神宮の境内の東西南北の方角を守護する神様」という意味合いになります。

実は他にも「四至」の由来があり、古来、自らの勢力の興隆を祈願する武士たちが、神宮を護衛するために家臣を送り込んだそうです。

この護衛官は四方から神宮を守護したことから、後に「四至」と呼称されるようになったそうです。

そして、この時の「四至」たちの功績を評して神格化させ「四至神」としてお祀りしているとも云われます。

摩訶不思議な神様・「四至神」

四至神は、伊勢神宮の内宮と外宮の双方に存在します。

つまり、双方のお宮の四隅にわたって睨みを効かせて守っていることになります。

しかし、これほど重要な任務を担っている神様でありながら、上記、「四至神の画像(写真)」を見て分かると思いますが、内宮・外宮の双方の四至神には「社殿」が存在しません。

双方ともに四至神の社殿はありませんが、列記とした、伊勢神宮の内宮・外宮の「所管社(しょかんしゃ)」なのです。

名前も摩訶不思議なれば、その在り方も摩訶不思議です。

かつての神宮には「200も存在した四至神」

神宮にまつわる古い記録によると、以下のような記載があるそうです。

  • 「200もの宮廻神を年に3回祭った。」
    ※注釈=宮廻神(みやのめぐりのかみ)=四至神

さらに「倭姫命世記」の記述には平安時代後期から戦国時代までで・・

  • 「44の四至神を宮中で祭った」

などの記録が見つかったそうですが、いずれも具体的な詳細や四至神の場所も判っていません。

えぇっ?!伊勢神宮・外宮の四至神は捨てられていた?!

1600年(江戸時代の始まり)以降になると外宮の境内には、「石積みの摂社・末社の遥拝所(ようはいしょ)」が次々に造営され、造られたの数は16箇所にのぼったそうです。

しかし、その後に至って、これらの遥拝所が「四至神」なのか、摂社・末社の遥拝所なのかの区別がつかなくなってしまいました。

そのため、明治時代の始めに、石積を整理統合することになったようです。

そして、その時から、九丈殿前の石段を外宮・所管社の「四至神」の祭場と定めています。




伊勢神宮・内宮「四至神」の場所

御稲御倉の真ん前。参道を挟んで五丈殿の向かい。

伊勢神宮・外宮「四至神」の場所

北御門の鳥居の奥、九丈殿と五丈殿の間の「大庭(おおば)」と呼ばれる広場にあります。

伊勢神宮(内宮・外宮)のオススメの参拝ルート

内宮のオススメ参拝ルート

外宮のオススメ参拝ルート

おわりに・・

現在の日本の宗教とは、アジア大陸から伝来したとされる「新興宗教」がルーツとなっています。

新興宗教の影響を受ける以前の日本には、「古神道(こしんとう)」と呼ばれる、一種の日本独自の純粋な神道が日本に存在していたとされています。

「神道」とは、宗教と言う概念ではなく、人間という生命を構成する1つの要素と捉えることができます。

そして、「四至神」とは「古神道」における石や岩に対する、本来の崇高な気高い信仰心を具現化したもののように思われます。

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