伊勢神宮(-JINGU-)◆ 土宮(TSUCHI-NO-MIYA)

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伊勢神宮(-JINGU-)◆土宮(TSUCHI-NO-MIYA)

伊勢神宮 外宮・「土宮(つちのみや)」

創建年

  • 推定約997年(長徳3年)以前
建築様式(造り)

  • 切妻造り
  • 平入
  • 掘立柱

※神明造り

屋根の造り

  • 茅葺き(萱葺)
鰹木の数

  • 5本
千木の形

  • 鋭鋒型(外削ぎ)
素材

  • 檜(ヒノキ)
大きさ(正殿)

  • 棟持柱の高さ(地面から棟まで):不明
  • 梁間:不明
  • 桁行:不明
鳥居の形式(境内)

  • 神明鳥居(伊勢鳥居)
御祭神

  • 大土乃御祖神
社格

  • 伊勢神宮・外宮(豊受大神宮)「別宮」

「土宮」の読み方

土宮は「つちみや」とも読めますが、正式には「つちのみや」と読みます。




 土宮の御祭神「大土乃御祖神」

上述のとおり、「土宮(つちのみや)」は、伊勢神宮・外宮の「別宮」に属するお宮となります。

御祭神は「大土乃御祖神(おおつちのみおやのかみ)」をお祀りしています。

この大土乃御祖神は、古より、この地を守護してきた土地神様であり、土の神様となります。

古来から、この伊勢の地は田んぼが多く、農耕が盛んな地域でした。

その頃から、この神様は「土地の守り神」として、現在の土宮の地で「土御祖社」という名前のお社でお祀りされていたといいます。

なお、「土宮」社殿の前の広場は、式年遷宮の時には「御船代祭(みふなしろさい)」の祭場となります。

土宮の歴史・由来「宮川と土の神様」

土宮は、外宮の4別宮の中の第3位の位置づけとなっております。

この伊勢の地に住む住民にとっては、宮川から受ける恩恵は多大なものであり、地域住民にとってなくてはならないものでした。

治水技術が発達していなかった当時は、氾濫による被害が多く、宮川の川の流れの状態は大変な関心事でした。

この氾濫は、神宮をも脅かす驚異であり、古来から伝統とされる、神宮での祭事の斎行が、中断されると言ったことが懸念(けねん)されたからです。

これらのことから、土は全ての土台であり、氾濫からも守ってくれると考えられていたため「土の神」は大切に扱われたそうです。

しかし、平安時代末期に差し掛かると、宮川で大きな氾濫が起こり、これを鎮めるために、より多くの御神徳を賜る必要が出てきました。

そこで、社格の昇格を詮議(せんぎ)し、宮川の氾濫の最中の、1128年に「田社(たしゃ)」から「別宮」への昇格が朝廷に認められ、晴れて神宮の別宮として社格をもって、今日に至っております。

当時は32を超える神社があったようで、その中から選抜されたことになります。よほどの事だったのでしょう。

そして、技術革新が成された現代においても、土宮と大土乃御祖神は、宮川堤防の主鎮守として手厚く信仰され続けています。

土宮と「下御井神社の井戸水」

土宮の奥には、水の神様の「下御井神社(しものみいのじんじゃ)」があります。

実は、下御井神社には、井戸が掘られており、現在もこの井戸の底からは、伊勢の山嶺から脈々と流れ出る、清水が涌き出ています。

この井戸は、「御饌(みけ)」の御料水が枯れた場合に備えて作られましたが、1000年以上の歴史の中で、井戸が枯れることは一度もなかったそうです。

つまり水は豊富にありますが、逆に水害になりやすい地域なのです。

伊勢神宮・外宮「土宮」の社殿の向きの謎

実は、この土宮以外の伊勢神宮の両宮の御正宮およびお宮は南の方角を向いていますが、この「土宮」は何故か東向きになっています。

伊勢神宮のお宮が南を向いている理由は中国の故事、「君子(天子)は南面するという故事になぞらえた」とも考えられています。ここでの君子とはつまり天照大御神です。

つまり、新しい社殿を建てるために用意される「古殿地(こでんち)」の向きも、通例の東西の方向とは異なり、現在の社殿の向きと合わせるために、南北の方角を向いていることになっています。

この理由は明らかにされていないため、昔の形式をそのまま踏襲し、遷宮時もそのままの向きで社殿が造営されています。このため、「伊勢神宮の七不思議」の1つとも囁かれているようです。

「三ツ石」にとんでもないパワーが?!!伊勢神宮・外宮「土宮」の噂のパワースポット??

別宮(多賀宮、土宮、風宮)付近の道の脇に「しめ縄に」囲まれた「川原祓所(かわらはらいしょ)」があります。

ここは、式年遷宮の時には祭主や奉仕員を祓い清める場所になります。

そして、ここがパワースポットとして有名な「三ツ石」と呼ばれている場所です。

伊勢神宮パワースポット「三ツ石」

なんでも、この石に右手をかざすとパワーが得られると云われているそうです。

ただし、この三つ石の周囲には注連縄が張られていますので、一種の結界でもあります。

このような結界を設ける理由は、内側を神聖な場所として清めるためです。

その結界の内部に手を入れて、はたして霊験あらたかなパワーが授かれるのかは疑問ではある。




外宮・土宮の場所(地図)

外宮のおすすめ観光ルート

※注釈※
伊勢神宮の正しい参拝のコースは外宮⇒内宮が基本で、他には特に無いとされていますが、外宮の境内においては、『「御正宮」→「多賀宮」→「土宮」→「風宮」』と、いう参拝順序が良しとされているようです。

おわりに・・

昔は、この土宮の付近・周辺には「宮川の支流」が流れていて、1498年(明応7年/室町時代後期)9月の大地震の時に地形が変わったそうです。

この地震の折、広範囲の地域が津波に飲まれており、数万人の犠牲者が出たと言われています。

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