伊勢神宮(-JINGU-)◆ 外弊殿(GEHEIDEN)
創建年
- 不明
建築様式(造り)
- 切妻造り
- 平入り
- 堀立柱
※唯一神明造り
屋根造り
- 茅葺き(萱葺)
伊勢神宮の外弊殿の読み方
外弊殿は「げへいでん」と読みます。
伊勢神宮の外弊殿は「唯一神明造り」
伊勢神宮の外弊殿は内宮と外宮の境内にそれぞれ造営されています。
外弊殿の容姿を見て、「ピィ~ん!」とキタ方も多いと思いますが、内宮や外宮のご正宮に似ている事に気づきます。
それもそのハズ!「外弊殿」は高床式の倉庫で、「唯一神明造(ゆういつしんめいづくり)」の構造で造られています。
つまり、大きさこそ異なりますが、内宮と外宮のご正宮と同じ造り方をしていることになります。
ちなみに、外弊殿とは何も特別に伊勢神宮だけにあるのではなく、日本全国のそれなりの規模を持つ神社でも見かけることができます。
※外弊殿は主に、拝殿の付近に造られている事が多いです。
伊勢神宮・内宮と外宮の2つの「幣殿」
伊勢神宮には、他の神社とは少し異なり、「2つの幣殿」が存在します。
- 内宮・外宮、双方の御正宮の内側の瑞垣内に1つ。
- 瑞垣外に1つ造営されています。
正宮の瑞垣内にある「幣殿」を「東宝殿(とうほうでん)」といいます。
正宮の瑞垣の外にある「幣殿」こそが「外幣殿」となります。
伊勢神宮・内宮と外宮の「外弊殿の役割り」
伊勢神宮の「外弊殿」では、「古神宝類(こしんぽうるい)」が納められているそうです。
ちなみに、古来の伊勢神宮では「皇太子(王位継承者)」や「皇后陛下」からの幣帛を収めていたようです。
ところで・・伊勢神宮の「古神宝類」って何??
「古神宝」とは、「以前の古い神宝」という意味です。
そして「神宝」とは、神様の生活に、必要であるというのもがセットされた品々のことを言います。
伊勢神宮では20年ごとの遷宮によって、収められている「神宝類(しんぽうるい)」も新たに奉納されます。
ふぉっ、ふぉっ、ふぉっ、ここで麻呂の登場でおジゃるゾょ。その品々はと言うのはのぅ・・
「日用品」「織り機」「手箱」「枕」「食器」「刀」
「馬具」「衣服」「鏡」「玉」「楽器」「文具」
・・などのような物になるでおジゃるゾょ。 ..からあげ君が食べたぃ
引用先:http://www.pref.kyoto.jp/d
これらの神宝とは、近代化された現代から考えると、想像もつかないような品々となります。
しかし、古代では、大変、貴重な高級品の数々でした。
ちなみに、遷宮の度に奉納される神宝具の数は、なんと!ザっと1600を超えるそうです。
ただ、古代の飛鳥時代や奈良時代などでは、神宝の種類も少し現代とは異なり、もっと権力などを誇示するような道具や呪術具なども収められていたといいます。
納められた古神宝が変化した理由
現代に至るまでに、神様も人間と同じように考えられるようになり、人が生活を営む上で困らないような品々を、せめて神様へも・・などと言うような人間の暖かい感情が、現代の神宝具の種類へと移り変わってきたと思われます。
たまに街中で見かける、道端のお地蔵様に「ヨダレかけ」や「帽子」などが被せてあるのが分かりやすい例といえます。
伊勢神宮・御正宮の「西宝殿」に40年前の古神宝が保管されている理由
引用先:http://www.isejingu.or.jp/
明治時代以前の伊勢神宮では、奉納された御装束神宝は、「式年遷宮(しきねんせんぐう)」を迎えるたびに、燃えるものは燃やして、燃えないものは地中深く埋めていたそうです。
但し、内宮と外宮の御正宮にある神宝は例外で、新しくできた正宮の西宝殿に40年間保管していました。
40年もの間保管された理由とは、次の式年遷宮でも、同じ神宝具を作るための備えのためです。
伊勢神宮の古神宝類は職人芸が結集された品々
古神宝類は、その時代の名工達が、職人技の限りを尽くして作ったものであり、つまり、細かい手作業で作られた、「職人芸の結晶」とも言えます。
このように職人が作った品々は、簡単に真似ができるものではなく、ましてや写真やコピー機もない時代で、技術の伝承をするためには、直接、作った物を保管することが、必要不可欠な事だったのです。
「外弊殿」には、このように素晴らしい古神宝類を、次の式年遷宮の時に備えて、名工達が参考にして作れるように、しっかりと収められています。
ちなみに、現代の伊勢神宮へ納められている神宝具は、人間国宝の職人さんを含めた、日本の職人さんたちの職人技で作られています。
伊勢神宮・外弊殿の場所(地図)
内宮・外弊殿の場所
内宮の外弊殿は、ご正宮と神楽殿の間の、御稲御倉(みしねのみくら)付近にあります。
外宮・外弊殿の場所
外宮の外弊殿は、ご正宮の四重の垣根の最外部にある「板垣(いたがき)」の内側にあります。
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