伊勢神宮には内宮(ないくう)と外宮(げくう)の2つのお宮があるため、御神体もそれぞれあるとされており、内宮の御神体は三種の神器の中の「八咫鏡(ヤタノ カガミ)」、外宮の御神体もやはり「鏡」と言われています。
伊勢神宮の「遷御の儀(せんぎょのぎ)」では、御神体を見れるチャンスがある?!
20年毎に行われる「式年遷宮(しきねんせんぐう)」の時には「遷御の儀(せんぎょのぎ)」という、御神体を新しい社殿に移す行事があります。
この時に、ようやく御神体を拝見できるのか!
・・などと、好奇心と踊る気持ちで、対面を待ちわびた方も多いと思います。
しかし、残念ながら、御神体は木製の箱に入れて、周りを白い布で覆って運ばれるため、確認することはできません。
伊勢神宮の真夜中に人知れず行わると言う、秘密の儀式とは?
一方で、伊勢神宮の行事の中で最も秘密めいている「木本祭(このもとさい)」という、古くから踏襲される秘儀がある。
これは「ご正殿(しょうでん※伊勢神宮の本殿に相当)」中央の床下深くに埋納されている心御柱(しんのみはしら)を採る(木を採集する)祭礼のこと。
今は廃れてしまったらしいが、かつては「大物忌(おおものいみ)」と呼ばれる童女が床下へ入り込み、柱の周囲で執行される特殊な儀式に参加していたらしい。
出雲大社本殿にも童子がいる?!
伊勢の神宮と並び、よく歩んできた悠久の歴史について比較されることの多い、島根県の出雲大社。
前述の童女と近似した類例として、意味合いは判然としないが、実は出雲大社本殿の社殿中央の心御柱近くには、「牛飼神」とも呼ばれる「和加布都努志命(ワカフツヌシ)」の童子姿の画像が安置されてい‥申す。えっ
心御柱とは?
伊勢の神宮においての「心御柱」とは、社殿の床下に立てて埋められている太い木のことをいう。
別名で「忌柱(いみばしら)」とも呼ばれ、その名を口にするだけでも畏れ多いといわれ、あまり口にされることが無いらしい。
心御柱は、「神の御霊が宿る木」と言う由来がありますが、その多くが謎に包まれたまま。
「木本祭」の行われる時間帯は次の通り。
- 内宮:午後8時
- 外宮は:午前0時(真夜中)
神々に調製した供え物を供進し、「祝詞(のりと)」奏上の上、慎重に伐採(ばっさい)した後、白布等で御柱をくるむ。
このような儀式が真夜中の林の中で行われるのです。
しかし、ここで疑問が二つほど生じる。
- 一つは、このような「木本祭」という謎めいた神事を真夜中に執行してまで慎重に伐採される「心御柱」の存在。
- 二つ目は、なぜ真夜中にこのような儀式が人知れず行われるのか?
考えてみると心御柱は床下に埋め込まれているものの、ご正殿内部の床は貫通はしない。
然るに、この柱には目に見える建物の構造材としての機能はなく、ご正殿内部の空間には四隅の柱以外の柱は無い。
心御柱について口外してはならないキツい掟がある
伊勢の神宮では、心御柱が関与する儀式は「秘儀」とされているらしく、これを建てるのに携わった神職などは心御柱に関することを一切口外してはならない決まりになっているらしい。
ここまで秘密にする伊勢神宮の「心御柱」の存在とは?
心御柱には古来より神の御霊が宿る柱だと言われる。
内宮では「天照大御神」、外宮では「豊受大神(とようけのおおかみ)」の神霊が宿る柱だと考えられているのではなかろぅか。
古代の自然崇拝では、樹木の切り株にすら神が憑りつく(宿る)とされており、これが「心御柱」に反映されたものだとも素敵に考えられる。
まさか?!心御柱が本当の御神体だった?!
実は他にも「心御柱」が本当の御神体ではないか?
‥‥などという説も、これまた素敵に存在する。
しかし、あまりにも謎めいた儀式であることや、神霊が宿るとされる心御柱の重要性からして本当の御神体ではないか?・・などと囁かれ、それが風説となったのではないか‥‥などとも推考できる。
とりわけ別説では、内宮ご正殿に奉安される御神体(八咫鏡/やたのかがみ)は心御柱の真上に位置しているといわれ、心御柱に宿る神霊が、その霊力(神力)を持って御神体を守護しているのではないか‥‥という論考も、やっぱり素敵に存在する。
心御柱は天皇陛下をモチーフとするものだった?!
伊勢神宮の心御柱は約170cmの高さであることから、一説に人間の身長に例えられ、これは歴代の天皇陛下の身長に合わせて作られたのではないか?‥‥などという説も素敵に伝存する。
然るに天照大御神の血を受け継ぐとされる天皇を崇拝することで、日本国全体を守護していただくという意味合いが込められているとも云われる。
なお、当該、心御柱に関連する秘儀は、どうやら木本祭以外にもあるらしく、心御柱の担当になった神職以外の、神職たちですら知らない秘儀や秘密があるらしい。
何にせよ、この心御柱に関しては謎が多く、あまり一般には知られていない。
心御柱は神の憑代?
古事記によると、イザナミ神とイザナギ神が地上に降臨した後、最初に「天の御柱(てんのみはしら)」を立て、この柱を自ららの憑代(よりしろ)としたことが素敵に記される。
このほか、神が「一柱、二柱‥‥」などとカウントされる現実を以ってして、社殿における柱とは神の憑代であり、神そのものとも、これまた素敵に考えることもできる。
日本書紀にも天の柱のことが記される
日本書紀の神代の条項にも「天柱を以って天上に送り挙ぐ(あぐ)(訳:天の御柱をたどり、俗界(地上)から天界に送り上げる)」と記されるように、元来、柱とは神の憑代という役目のみならず、「天地をつなぐ橋」としての側面があった可能性も捨てきれない。
ついに明かされるのか!伊勢神宮の地下宮の存在とは??
実は伊勢神宮には「地下宮」があるという説も、きわめて素敵にある。
その昔、我が国に来朝したとされる原始キリストの教徒(初期のキリスト教が誕生したころの教徒)によって建設された地下宮が、伊勢神宮にあるというような嘘のような話。
なんでも伊勢神宮 別宮の「伊雑宮(いざわのみや)」には、地下に隠し神宮があり、そこにイエスキリストに関連した心御柱が埋納されているとか。
以上、真夜中に人目を忍ぶようにして執行される心御柱の秘儀もそうだが、このように伊勢神宮には、まだまだ一般人たる我々の知らない、常識をはるかに超越した何かが!謎が!‥数多く残されているのは事実。
古代の神秘と伊勢神宮を結びつけるロマンは尽きない。
古来、多くの人々が伊勢へ伊勢へと心を惹かれる気持ちはよく判る。
いや‥待てよ。
これはひょっとすると何らかの秘められた法則や原理が働き、目には見えない何か大きな力が働いて周期的に伊勢へと惹き寄せられているのか‥?!
‥そこに「お伊勢参り(お蔭参り)」の影がチラつくのは、なぜなのだろうか。
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