伊勢神宮の御札(御神札)には、どのような種類があるのでしょうか?
伊勢神宮の御札の種類、ご利益、購入場所などを整理してみました。
神宮大麻とは?
神宮大麻(じんぐうたいま)とは「天照皇大神宮(あまてらすこうたいじんぐう)」のご神号に「皇大神宮御璽(こうたいじんぐうぎょじ)」という印を押した「御札(おふだ)=ご神札」になります。
「御璽(ぎょじ)」とは、”天皇の印”のこと意味し、公的な性格を持つ天皇の印になります。
天皇の印を伊勢神宮が所有し、押印できる理由は、皇祖神(皇室の先祖神)である「天照大御神(あまてらすおおみかみ)」を奉斎しているからに他ならぬぅぁぃ。
氏神様(うじがみさま)は、その地域をお守りになっている神様ですが、伊勢神宮は皇祖神を祀り、日本全国をお守りする総氏神様となります。
そのため、年末近くになると神社本庁が管理する神社(約8万社)を通じて、その氏子(うじこ/=該当の神社の地域の人々)に神宮大麻を配ります。
神宮大麻の「大麻」とは、神様に捧げる「麻布(まふ)」を指し、はたまたお祓いに使用される「祓串(はらえぐし)」をも意味します。
このように神様に捧げる大麻でありながら、祓串をも指すことから昔は正式名として「御祓大麻(おはらいたいま)」とも呼ばれていました。
神宮大麻には天照大御神の魂(神霊)が宿るとされ、天照大御神をあがめて感謝するために祀るものですが、国民の総氏神様として家内繁栄・商売繁盛などのお祓いがされており、新年を迎える家族の幸福を願う「みしるし」です。
また、組織的に全氏子に配ることから、公的な性格があります。
ちなみに、この神宮大麻の素材となる”紙”は、伊勢市で制作された「伊勢和紙」が使用されています。
神宮大麻の頒布数
ちょっと考えてみてください。
現在、日本全国にいったいどれだけの数の神宮大麻が頒布(配布)されているのか検討が付きますか?
実は・・ぬぅあんとぉぅ!平成の現代では約900万枚!ほどが頒布されていると言われています。
これが昭和十年代に遡ると・・なっ、なんとおぅ!..オぅイぇ~・・1200万枚!!も頒布されていたというから驚きです!
これはつまり、例として昭和15年日本の人口が約7300万人なので、単純に約6人に1人が神宮大麻を拝受していたことになります。..スゴっ
伊勢神宮の御札(御神札)の種類・初穂料・サイズ(大きさ)
実のところ神宮のお札(御神札)にはいくつか種類があり、大きく5種類のサイズがある。
内宮の御神札
「神宮大麻(じんぐうたいま)」・「頒布大麻(はんぷたいま)」
このお札は通常の「授与大麻」であり、毎年、伊勢神宮から日本全国の神社へ頒布されている大麻です。
一般的には「神宮大麻」の呼称で知られています。
伊勢神宮は、日本全国の神社へ自社で祈願した御神札を頒布していますので、日本全国の神社では伊勢神宮のお札である「神宮大麻」を授与していただくことができます。
日本全国の神社で伊勢神宮のお札を授与している理由
日本全国の神社で伊勢神宮のお札を授与している理由は、伊勢神宮・内宮でお祀りしている天照大御神が、日本国民の総氏神であり、天皇の御祖神(みおやがみ/先祖神)でもあるからです。
江戸時代に”一生に一度はお伊勢参り”という言葉が誕生したように、江戸時代、伊勢神宮の下級神官たちが式年遷宮(しきねんせんぐう)の費用を集めるために日本全国を練り歩いています。
その際、浄財(寄付金)を得る代わりに、この神宮大麻をおおむね1年周期で頒布していた歴史があります。
この風習が現在に至るまで踏襲されているということになりますが、現在では伊勢神宮の神官たちが直接、練り歩くことはなく、代わりに日本全国の神社へお札を郵送して、日本全国の神社が各地域の住民へ頒布しています。
ただ、次のような風説もあるようです。
- 神宮大麻は天照大御神のお膝元、個人に特定するのではなく、ご家族や家族を取り巻くご友人、ご親戚や勤務先の人々を包括した公の祈願がされている。
- 一方、神楽大麻などの伊勢神宮のみで授与されているお札は、個人に特定しての厄災消除などの祈願されている。
このようにお札の種類によって祈願されている内容が異なるという話も聞きますが、伊勢路宮の神職さん曰く、「形が異なるだけで祈願内容は同じです」ということです。
初穂料(購入費)
- 800円
サイズ(大きさ)
- 縦24.5㎝ 横6.8㎝ 厚さ1㎜
【補足】日本全国の神社で頒布されている神宮大麻の値段・サイズ
初穂料(値段)
- 300円~(神社による)
サイズ(大きさ)
- 縦24.5㎝、横6.8㎝、厚さ1㎜
剣祓大麻(けんはらいたいま)
この剣祓大麻は、他の大麻と違い、剣先のような形状をしています(芯に木が使われています)。
このため下記サイズは最大個所の寸法を示します。
初穂料(値段)
- 500円
サイズ(大きさ)
- 縦27.5㎝、横9.7㎝、厚さ0.5㎝
角祓大麻(かくはらいたいま)
「木製の大麻」です。一般的な神棚の大きさに入る高さのお札です。
初穂料(購入費)
- 1500円
サイズ(大きさ)
- 縦26.3㎝、横8.2㎝、厚さ0.5㎝
大角祓大麻(だいかくはらいたいま)
「木製の大麻」です。もっとも大きいサイズのお札であり、通常の神棚には収まりきらないのでご注意ください。
初穂料(購入費)
- 2500円
サイズ(大きさ)
- 縦30.5㎝、横10.5㎝、厚さ0.9㎝
神楽大麻(かぐらたいま)
これは、御神楽を上げて頂いた時にいただける特別な大麻です。こちらも一般的な神棚には入らないことがあります。
サイズ(大きさ)
- 縦31.5㎝ 横8.5㎝ 厚さ3.5㎝
海幸大麻(かいこうたいま)
ご利益
海上安全、大漁満足を祈願した神札。
サイズ(大きさ)
- 縦34.0㎝ 横10.5㎝
荒祭宮剣祓(あらまつりのみや けんはらい)
荒祭宮の御神札。皇大神宮(天照大御神)のお札と併せて奉斎する。
サイズ(大きさ)
- 縦27.0㎝ 横9.4㎝
風日祈宮剣祓(かざひのみのみや けんはらい)
風日祈宮の御神札。皇大神宮(天照大御神)のお札と併せて奉斎する。
サイズ(大きさ)
- 縦27.0㎝ 横9.4㎝
外宮の御神札
剣祓(けんらはらい)
ご利益
家庭の安全、事業の繁栄など。
お祀りする方の多幸を祈願した御神札。
サイズ(大きさ)
- 縦27.0㎝ 横9.4㎝
※剣先型の神札。
角祓(かくはらい)
ご利益
家庭の安全、事業の繁栄など。
お祀りする方の多幸を祈願した御神札。
サイズ(大きさ)
- 縦30.5㎝ 横10.5㎝
※四角形の神札。
大角祓(だいかくはらい)
ご利益
家庭の安全、事業の繁栄など。
お祀りする方の多幸を祈願した御神札。
サイズ(大きさ)
- 縦30.5㎝ 横10.5㎝
※角祓いより大きな四角形の神札。
多賀宮剣祓(たかのみや けんはらい)
多賀宮の御神札。豊受神宮(豊受大御神)のお札と併せて奉斎する。
サイズ(大きさ)
- 縦27.0㎝ 横9.4㎝
土宮剣祓(つちのみや けんはらい)
土宮の御神札。豊受神宮(豊受大御神)のお札と併せて奉斎する。
サイズ(大きさ)
- 縦27.0㎝ 横9.4㎝
風宮剣祓(かぜのみや けんはらい)
風宮の御神札。豊受神宮(豊受大御神)のお札と併せて奉斎する。
サイズ(大きさ)
- 縦27.0㎝ 横9.4㎝
海幸大麻(かいこうたいま)
ご利益
海上安全、大漁満足を祈願した神札。
サイズ(大きさ)
- 縦34.0㎝ 横10.5㎝
伊勢神宮の御札(御神札)・神札のサイズの早見表
上述したように「角祓大麻」が基本的な標準的な大きさとなり、おおむね「角祓大麻」以下の高さの大麻ですと神棚に収まりきるハズです。
「神楽大麻」や「大角祓大麻」を拝受される場合は、神宮参拝前に自宅の神棚の大きさ(高さ・横幅)をメジャーなどで測ってみてください。
ワンルームマンションの方などはお部屋の広さに比例して、小ぢんまりとした一社造りの神棚を所持されている方が多いと思いますが、一社造りの神棚では「神楽大麻」や「大角祓大麻」はおそらく入りきらないと思います。
伊勢神宮(内宮・外宮)の御札(御神札)の授与時間(購入できる時間)
開始時間(開店時間)
- 朝5時から(5時頃、社務所に行くと窓はすべて開いていませんが、お呼びすれば出てきていただけます。)
終了時間(閉店時間)
- 1月〜4月、9月(18時)
- 5月〜8月(19時)
- 10月〜12月(17時)
(年末年始は変更になります。事前確認が必要です)
伊勢神宮(内宮・外宮)の御札(御神札)の授与所(購入できる場所)
伊勢神宮(内宮・外宮)の御札(御神札)の授与所(購入できる場所)は、以下の場所になります。
伊勢神宮・内宮
- 「内宮・神楽殿」にある「御神札授与所(おふだじゅよしょ)」
「皇大神宮」および別宮の「荒祭宮(あらまつりのみや)」、「風日祈宮(かざひのみのみや)」の神札等の対応をしてただけます。
伊勢神宮・外宮
- 外宮は「外宮・神楽殿」にある「御神札授与所(おふだじゅよしょ)」
豊受大神宮および別宮の「多賀宮(たかのみや)」、「土宮(つちのみや)」、「風宮(かぜのみや)」の神札等の対応をしていただけます。
伊勢神宮 内宮・外宮への参拝と御利益
伊勢神宮は本来、天皇が参拝して国家安泰や天災鎮静などを祈る場であったため、その様式が踏襲される形で現今に至っても私的なお願い事をすることは一応、禁じられてい‥‥申す。カっ
このため、御利益を求めるのではなく、無事に過ごせたことに対しての神様への感謝をお伝えする場でもある。
ちなみに内宮にて奉斎される天照大御神は国民の総氏神様となるので、家内安全に対して感謝の意をご報告申し上げる。
外宮の豊受の大神は諸産業や衣食住の守り神なので、それらの事柄に対しての感謝の意を述べる。