伊勢河崎商人館ってどんな所?館内の様子や口コミ感想・所要時間(滞在時間)について

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伊勢河崎商人館ってどんな所?館内の様子や口コミ感想・所要時間(滞在時間)について

伊勢河崎商人館は内宮・外宮から少し離れた場所にありますが、かつてお伊勢参りした参拝者たちは伊勢湾に面した大湊(おおみなと)から船で勢田川水運(勢田川)へ入り、河崎で下船して伊勢路を歩み、外宮→内宮へと至ったのです。

伊勢河崎商人館とは、その河崎にかつて多数存在した卸問屋の1つです。

以下では、勢田川沿いに位置するかつてのお伊勢参りの盛況ぶりを偲ばせる伊勢河崎商人館の内部の紹介・見どころや評判・感想をご紹介したいと思います。

伊勢河崎商人館とは?

かつて外宮北側に位置する勢田川は、運河として栄え、現在の伊勢河崎商人館が建つこの場所周辺にはいくつもの卸問屋が軒を連ねた大問屋街でした。

その問屋街の中の1店舗に酒問屋「小川商店」という名前の問屋があり、所有者である小川家が使われなくなったこの問屋を伊勢市へ寄進したのが、伊勢河崎商人館の始まりです。

後にこれを伊勢市が修復整備して伊勢河崎の問屋街のシンボルマークとして平成14年8月25日にオープンさせたのが伊勢河崎商人館です。

小川商店とは?

小川商店とは1688年〜1703年(江戸時代中期)に創業した酒屋問屋であり、なんと!1999年(平成11年)まで実際に商売を営んでいたというから驚きです。

すなわち約300年もの歴史を有する問屋ということになり、江戸時代、かつてお伊勢参りが盛んだった頃の遺構としては貴重な建造物となります。

伊勢河崎商人館の規模

旧小川商店(伊勢商人館)の敷地内に建つ建造物一覧

  • 概ね江戸時代から明治時代の間に造営された7棟の蔵
  • 明治25年に造営された母屋が2棟

敷地面積は約600坪。全ての建造物が平成13年に登録有形文化財の指定を受けています。

伊勢河崎商人館の運営団体

現在の伊勢河崎商人館の運営は「NPO法人伊勢河崎まちづくり衆」が中心になって行なっています。

平常時は観光客に施設の内部を紹介するだけではなく、地域住民たちの行事イベントなどが催されたりするなど、地域に根ざした施設でもあります。

伊勢河崎商人館の場所(地図)

伊勢河崎商人館は外宮から徒歩約22分の場所に位置する外宮からほど近い場所にあります。

  • 最寄りバス停:河崎百五前バス停(下車後徒歩約5分)
  • 準・最寄りバス停:河崎町バス停(下車後徒歩約7分)

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伊勢河崎商人館の所要時間(館内滞在時間)

伊勢河崎商人館は、建物の外観からは想像もつかないほど、内部は広く、普通に見ても約40分くらいはかかります。

伊勢河崎商人館の公式では、ゆっくり見て約30分程度と紹介されています。

内部は外観とは異なり。奥行きがあることから、結構時間がかかります。

伊勢河崎商人館の館内の様子

結論から申せば、訪れる目的によって人によりけりですが、ハッキリ言って入場料分以上の価値はあります。

伊勢河崎商人館は、お伊勢参りが盛んだった頃の伊勢の様子をつぶさに知ることができます。

館内は奥に向かって意外に広く、その敷地内に所狭しと当時の日常生活で使用されていた生活用具はじめ、農耕用具、衣装(服)、なども展示されています。

館内ではパネルなどで解説していたりしますので、これらを読む時間も必要になってきます。

入口を入ると事務室と博物館が合わさったような空間が広がり、事務室の手前に受付台が置かれており、ここで入館料金を支払います。

手前には中庭が見え、左側にはレトロ調の昔ながらの木扉が見えます。

料金を支払うとまず、館内の回り方や軽く説明をしていただけます。

説明が終わると、まずは後ろを向いて上述の左側のレトロ調の木扉の向こう側へと進みます。

商人倶楽部

上記、レトロ調の木扉の奥にはかつてこの河崎に軒を連ねていた卸問屋の看板が立てかけられる形で展示されています。

そして、おやおや・・ふと右側に目をやると大正ロマン風の小部屋があるじゃアーリませんか。

この小部屋は大正13年に造られた和洋折衷の応接間で名前を「商人倶楽部」と称し、中にはレトロ感満載の木製座椅子が置かれ、暖炉も見えます。この暖炉を含め室内を全体的に俯瞰(ふかん)すればモダニズム建築を彷彿とさせます。

六角形の木製テーブルやその向こうに見える上部がマス目状のレトロな木扉、木目調の床板などモダニズム建築を意識した創作者の意匠が冴え渡ります。

中庭

上記、木扉の前で右を向けば中庭とその向こうに茶室が見えます。この中庭も江戸時代から引き継がれるものです。

多種の石コロころコロどこいった的に・・石コロを敷き詰めた石畳の意匠が見えます。

収蔵庫

⬆️手前が河崎文庫/隣(左)が収蔵庫

1741年(寛保元年)に造られた部屋です。河崎ひいては伊勢について記された古文書を収蔵している蔵になります。

古器物など地域の歴史文化資料を安置するための収蔵庫です。

河崎文庫

1830年~1843年(天保年間)に造られた部屋です。かつては従業員の休憩室だった部屋です。

古文書など資料整理のための蔵前和室として活用されていました。

河崎角吾座

河崎角吾座と書いて「かどござ」と読みます。明治時代に造られた蔵です。

アワビの粕漬けを作る製造現場だった蔵であり、現今に至ってはイベント、ギャラリーなど多目的スペースとしても利用されます。

なお、河崎角吾座の名前の由来は、かつて河崎にあった芝居小屋にちなみます。

河崎まちなみ館

伊勢河崎商人館のメインとも言える建物であり、資料館になります。建物の内部では日本初の紙幣とも云われる山田羽書(やまだはがき)や、伊勢・河崎の歴史や文化を伝える資料を展示しています。

この資料館は「河崎まちなみ館」と呼称し、1872年(明治5年)に建てられたものです。

館内の構成

1階:企画展示室
2階:常設展示室(山田羽書&河崎の歴史資料を展示)

2階の常設展示室では河崎の歴史と文化を紹介しています。

  • 絵図で分かる河崎の町
  • 実力のあった河崎商人
  • 勢田川・伊勢湾・湊・船

サイダー検査室

かつて旧小川家がエスサイダーを製造していた頃のサイダー検査室です。

昭和初期に建てられた建造物なので敷地内にある建物の中では比較的、新しい時代のものです。モフ

サイダー濾過施設

サイダーを作るために、水を濾過して水の純度を高めるための施設です。

明治42年~昭和50年初期までここでエスサイダーを作るための前処理として実際に水を濾過していました。

美味しいサイダーを作るためには水の純度が必要不可欠です。いくつかの濾過工程をクリアした純度の高い水だけが使用されます。


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離れ

「離れ」とは母屋をメインとして見た場合の離れた場所にある座敷部屋のことです。

昭和中頃に建てられた離れです。「まちなみ広場」と隣接していることから広場で開催されるイベントなどの楽屋としても利用されています。

座敷の広さなど
  • 道路側の主座敷:12畳
  • 階段の上がり端:3畳

階段の上がり端は改修時に天井を外して棟木と梁が観覧できる仕様に改造されています。

奥の間は4畳半ありますが、ここはかつて納戸の代わりとして使用されていました。

目を引くのは引き出しと収納ダンス(物入れ)を兼ねた「箱階段」です。

⬆️箱階段

まちなみ広場

受付から奥に進むと上述、資料館やエスサイダーの製造現場などがありますが、その手前は少し幅のある通路になっています。

この通路を広場としたのが「まちなみ広場」です。この広場では、地元河崎や伊勢市のイベント行事が開催されます。

河崎厠(かわや)

資料館の隣りある土蔵です。一見すると外観から年数を経た土蔵に見えますが、平成14年に造られた土蔵をイメージしたトイレです。内部はバリアフリー化されていますので、車椅子の方でも安心です。

母屋

母屋は以下の構成で成り立っています。

  • 和室:河崎を代表する商家の和室
  • 茶室:京都の裏千家の茶室である、咄々斎 (とつとつさい)をそのまま再現して明治時代後期〜大正時代初頭に造られた茶屋です。京間なので普通の畳のより広く、8畳の茶室、6畳の控えの間、ほか5畳で構成されています。
  • 内蔵資料館:1832年(天保3年)に建造された資料館です。小川家所有の伊勢の学芸の資料や、それを支えた商業の道具と記録が展示されています。

 

⬆️茶室

⬆️内蔵資料館

2棟ある母屋には天保6年に造営された蔵のほか、明治時代に造営された京都裏千家の茶室の写し、大正時代に造られた応接間などがあります。

母屋の奥には3つの蔵とサイダー工場跡がありますが、これらの建造物すべてが国の登録有形文化財指定を受けるものです。

エスサイダー(Sサイダー)

伊勢商人館では館内でレトロなパッケージデザインをしたサイダーが販売されていますが、実はこのサイダー、のぉあんとぅ!旧小川商店が明治42年〜昭和50年代に製造販売していたサイダーです。

御朱印スタッフも実際に味わってみましたが、正直な感想・・『こんなソーダ・・おわっと、サイダー!!は飲んだことがぬぅあぁい!』

「サイダー=甘すぎる」というイメージがありますが、このサイダーは甘みというよりはアスパルテームなどの天然甘味料のようなほのかな甘味があり、アッサリとしているのでシツコさがなく、後味がスッキリとしたサイダーです。

実はこの味は研究開発の賜物であり、原材料に厳選した天然の砂糖、香料、酸味料のみを使用しています。

また、サイダーの製造方法も当時の製法を踏襲し、それを守り続けながら製造していることから一般のサイダーと比べると味に差が出るのです。

  • 内容量:245ml
  • 販売会社:有限会社「二軒茶屋餅角屋本店」
ところで・・エスサイダーの”エス”ってどういう意味?

ここまで読み進めてエスサイダーの名前の「エス」の由来が気になった方もいると思いますが、実のところエスサイダーの「エス」に関しての由来は不明なようです。

ただ、現今に至っては次の2つの説が考えられています。

  • 小川商店がサイダーを作るために造営した工場「勢水舎(せいすいしゃ)」の「S」
  • シャンパンサイダーの「S」

河崎商人蔵

勢田川を背にして建つ、酒の卸問屋の蔵を軽くリノベーションした店舗です。日常使いの雑貨をメインに食品などを販売・展示しています。

この蔵は1つではなく、全部で以下の3つあります。

壱の蔵

造営年:1867年(慶応3年)

内部にカフェがあります。

弐の蔵

造営年:1892年(明治25年)

参の蔵

造営年:明治時代後期

修景池

現今の伊勢河崎を通る勢田川は河川が改修されていますので、かつての情緒を偲ばせる景観を観るのが難しくなっていますが、細部にかつて栄華を極めた頃の伊勢河崎の情緒を垣間見ることができます。ウフ

伊勢河崎商人館では館内にてボランティアガイドをお願いできる!

伊勢河崎商人館では、館内ボランティアガイドを実施しています。

ガイド料金はなんとぉぅ、無料!ただし!要予約が必須となりますのでご注意ください。オホ

伊勢河崎商人館の混雑具合

伊勢河崎商人館は空いています。GW期間中でも館内が騒つくほど混雑することはありません。

そもそも伊勢河崎自体に訪れる人がまだまだ少ない現状があり、伊勢河崎は伊勢で一番の賑わいのある内宮・おかげ横丁界隈から大きく離れる上、付近周辺に観光スポットがないことから観光客自体が少ない傾向が感じられます。

伊勢河崎商人館の感想

興味のある方であれば、各部屋にあるパネルや古書物に記述された説明をジックリ読んだりすると思います。

その上さらに理解を深めようとするため、おそらく滞在時間は40分〜50分くらいは必要になると思います。

以上、感想をまとめると、お伊勢参りで栄えた頃の伊勢の文化を探求したいという目的の方であれば、訪れても楽しく過ごせると思います。

ただ、広く浅く、さわりだけ伊勢の文化を知りたいと思うのであれば、楽しく過ごせることは無いにしても、旅の思い出にはなります。

残念なのが、伊勢河崎商人館周辺には見所と呼べるような観光スポットがなく、目の前にある雑貨屋さんが唯一の見どころとなります。

もしくはその雑貨屋さんの向こう側にある勢田川に見える昔の情緒を偲ばせるわずかな古い建物群が見どころになります。

館内奥の酒蔵には、展示台があり、日本初の紙幣だと言われる実際に使用されていた本物の「山田羽書(やまだはがき)」などが展示されています。

山田羽書は当館が誇る最大の見どころと言っても過言ではありません

伊勢河崎商人館の入場料金

  • 大人:350円
  • 大・高学生:200円 
  • 中・小学生:100円

伊勢河崎商人館の貸室料金表

伊勢河崎商人館では部屋をレンタルできます。サークルや団体などの会議室としてやレクレーションとしても利用できます。

貸室の料金表については下記伊勢河崎商人館公式HPページをご参照ください。


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伊勢河崎商人館の営業時間・定休日

商人館

  • 営業時間:10時~17時 (入館は16時30分まで)
  • 定休日:毎週火曜日(祝日の場合は翌日水曜日)

商人蔵

  • 営業時間:10時~17時
  • 定休日:毎週火曜日(祝日の場合は翌日水曜日)

所在地・電話

【補足1】河崎の町が勢田川沿いにできた理由(河崎の町の起源)

河崎の町は江戸時代に開けたように見えますが、その起源古く、室町時代の長享年間(ちょうきょう/1487年から1489年)に北条氏の遺臣、河崎左衛門大夫宗次が移住してきたことに端を発すると伝えられています。

河崎宗次は現在の河崎の町を通る勢田川を活用して環濠(かんごう)を建設し、町中には惣門を設けて、さながら町を護る一種の要塞を造り上げています。

「環濠」とは、簡単な例で解説すれば城の周囲を取り囲む堀のようなものです。

特に環濠は町を防御する役割を担うだけではなく、排水、灌漑用水、洪水時の遊水池的な役割りも担っていたと考えられています。

遊水池(ゆうすいち)とは、万が一の洪水時に、河川から溢れ出た水を一時的に貯留する土地のことです。

しかし残念ながら、現在の河崎の町にはかつての環濠の跡がわずかにしか残されておらず、そのほとんどは暗渠化(あんきょか/地下)しています。

【補足2】河崎の蔵について

河崎の蔵は特徴的な構造をしており、切妻屋根を持つ土蔵造りに土台は石垣、壁は分厚い漆喰(しっくい)で仕上げられています。このような建築構造にする理由は防火性、耐震性、断熱性を高めるためであり、さらに内部の保温性を高める役割りも担っています。

⬆️下は城のような石垣

さらに壁のもっとも外側には下見鎧張りが施されているのが特徴的です。伊勢ではこの「鎧張り」のことを特別に「刻み囲い(きざみがこい)」と呼称します。

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