伊勢神宮(-JINGU-)◆ 火除橋(HIYOKEBASHI)
火除橋の読み方
伊勢神宮の中には、いくつか読むのに一苦労するような名前の社殿などがあります。
ちなみに、火除橋は「ひよけばし」と読みます。
伊勢神宮・火除橋の役割り
「火除橋」の名前の由来は、火事の際に使用される神宮の神域の堀川に架けられた橋なので、「火除橋(ひよけばし)」と呼ばれています。
内宮の火除橋は、境内に2つあります。
外宮の火除橋は、境内の入口付近に2つ造営されています。
伊勢神宮・内宮だけ境内に火除橋が造られた理由
火除橋は、内宮と外宮に造営されています。
しかし、内宮の火除橋は境内にあり、外宮の火除橋は境外にほど近い場所に造営されています。
実は、これには理由があって、江戸時代には、なんと!外宮も内宮も橋の近くまで民家が立ち並んでいたそうです。
特に内宮では、宇治橋を渡った神域にも、商売をする民家が多数あったそうです。
そのため、火災が発生した場合の「延焼対策(燃え移り対策)」が必要で、火除橋が造られました。
伊勢神宮・火除橋の通行の仕方とルール
基本的に、神社の境内では、参道内の橋や参道において、参道の端を通行するようにします。
これは参道の中央部は、神様が通る道と云われているからです。
日本においては、左側通行が基本となっていますので、左側を歩いていれば流れに添って参道を歩けると思われます。
伊勢神宮における「手水舎と参道の通行方法の関係」
伊勢神宮の外宮では「手水舎が左側」にあります。
一方、内宮では「手水舎が右側」にあります。
これを加味して考えると・・
- 内宮では「右側通行」
- 外宮では「左側通行」
が、理想的と言えます。
なお、伊勢神宮では、「火除橋」や「宇治橋」といった「橋のたもと(入口)」には、「左側通行」や「右側通行」と書かれたた木札が立っています。
他にも、外宮のおいての式年遷宮の「遷御の儀(せんぎょのぎ)」では、火除橋のたもとの付近周辺において、木造の柵が立ち並び、一般参拝者の参拝が一旦、禁止されます。
以降、その日中は、入ることが叶わず、次の開通時間は、翌日の早朝の開門時間(朝5時)からとなります。
その他、神宮の神職は祭典の時には何人たりとも、この火除橋の向こう側へ行くことはしない決まりになっているようです。
伊勢神宮・外宮には正しい入口がある?!
伊勢神宮の外宮は、参道への入口2つがあるが分かります。
つまり、「表参道口」と「北御門口」の事です。
しかし実は、明治時代までの正しいとされる入口は、なんと!「北御門」だったといいます。
これには理由があって、明治30年にJR伊勢市駅が開業したため表参道から入る人が増え、メインとなる入口が「表参道」に変わってしまったといいます。
火除橋の「擬宝珠」について
火除橋のたもと(陸との接続部分)の両端には、「高欄(こうらん)」と呼ばれる「橋の手スリ」があります。
その高欄を支える柱の上には「擬宝珠(ぎぼし)」と呼ばれる「永沢くんのド頭(どたま)」のような部分があるをお見受けすることができます。
実は古来、日本中の神社における「擬宝珠」は、すべて神宮の御正殿で使用されている高欄の擬宝珠が原型とされていると云われています。
あまり、ギロっと凝視することは少ないですが、現代ではごく普通に神社やお寺で擬宝珠見かけることができます。
昔は、朝廷と関連性の深い神社のみに「擬宝珠」を付けることが許されたようです。
伊勢神宮・火除橋の場所(合計4ヶ所)
伊勢神宮・外宮の火除橋の場所(地図)
- 外宮の「火除橋」は、外宮の入口となる「表参道」
- 参拝帰りの外宮の出口となる「北御門口」
の「2個所」あります。
外宮の境内案内図はコチラ
伊勢神宮・内宮の火除橋の場所(地図)
- 内宮の「火除橋」は、宇治橋を渡って「神苑(しんえん)」を通ったその先
- 神楽殿と「斎館(さいかん)」の付近
の「2個所」あります。
内宮の境内案内図はコチラ