宇治橋の創建は未詳とされていますが、「宇治橋の擬宝珠」には「建て替えられた年数」や、創建年の手がかりとなる人の手で彫られた以下↓のような刻銘(刻みこんだ文字)が残されてい‥申す。えっ
宇治橋の擬宝珠に彫られた文字
「天照皇太神宮 御裳濯川 御橋 元和五己未年 三月」
徳川秀忠公が1619年(元和5年/江戸時代初期)に宇治橋を奉納した際の刻銘です。
実は宇治橋の擬宝珠にはすべて刻銘がありますが、「天照皇太神宮」「御裳濯川 御橋」の刻銘があるのはこの擬宝珠だけです。
これには理由があって、この擬宝珠の中にこそ、上記の萬度麻が収められているからです。
なお、この擬宝珠は特徴があるので他の擬宝珠と比較して形状や色が若干異なります。
- 擬宝珠の先ちょが他と比べて尖っている
- 玉ねぎの”ねぎっ!”の部分(もっともふくらんでいる部分)が他の擬宝珠と比べてふくらみがある どんな部分や
- 他の擬宝珠と比べて色が薄い(他のは黒っぽい)
なお、こちらの萬度麻が収められた擬宝珠は、宇治橋鳥居の足元、向かって左側にあります。
こちら↑の航空写真で「お札擬宝珠」と紹介されている、端から2番目の擬宝珠です。
宇治橋は右側通行が決まりになっていますので、この擬宝珠を見たい場合は参拝帰りになります。
平日の早朝であれば人が極端に少ないないので反対側の通路にパピュっと移動することもできるでしょう。これも早朝参拝の魅力であり、楽しみの1つです。
「嘉永六癸丑年6月」
1853年(嘉永6年/江戸時代後期)6月の吉日に奉納されたことを告げる擬宝珠です。
1853年から一度も交換されずに繰り返し使用されてきた歴史を物語っています。
伝統を重んじる神宮の宮域ならではの光景です。
「奉行 山口丹波守 源直信 嘉永六癸丑年 六月吉祥日」
現在は跡地として石碑だけが残されていますが、外宮近くにはかつて「山田奉行所」がありました。1850年(嘉永3年)~1868年(安政5年/江戸時代後期)に山田奉行を務めた山口丹波守直信が奉納した事実を刻んだ擬宝珠です。
「御鋳物師 蛸路住 常保河内作」
これは擬宝珠を製作した人物が誰であるのか?を知らせる擬宝珠です。
『蛸路住』とは、現在の『三重県松阪市上蛸路(かみたこじ)町』のことです。
つまり、蛸路(松坂市上蛸路町)在住の「常保河内」と言う人物であることが分かります。
常保河内の”河内”とは、河内鋳物師のことを指すとみられ、これはかつての「禁裏御用鋳物師の誇り」を意味するものだと推察されます。
「常保」とは、名工集団とまで謳われた「常保鋳物師」のことを意味するものと思われます。
蛸路には、鋳物師集団が居処しており、そのルーツは東大寺大仏を鋳造した河内鋳物師集団だと云われます。
常保一家は、三重県度会町に位置する「國束寺(くづかじ)」、「伊勢寺」「横滝寺」の梵鐘を鋳造したことで知られています。
これらの擬宝珠も神宮の隠れた観光スポットと言えます。
内宮へ参拝に訪れた際は、ぜひ、ご覧になってみてください。
万度麻の入った擬宝珠を触ると‥こんなご利益が得られる?!
この万度麻が封入された擬宝珠は、他の擬宝珠と比べて色が異なると言われています。実際に見て分かりますが茶色く錆びているようにも見えます。
なんでもこの万度麻が入った擬宝珠を参拝帰りに触れることで、再び、伊勢神宮に参拝することができるご利益を授かることができるとのことです。
また、帰る際の厄災から身を守ってくれるとも言われています。
以上のような理由から、この話を聞きつけた365日、大多数の方が触ってから帰るので表面のメッキが剥がれてきたのだと推測ができます。
宮域に入って3枚目の木板を踏むと金運が上がる?!
現在では、宮域に入って3枚目の木板をしっかり足が収まるようにして踏むと金運が上がるなどいう俗説まで出回っているようです。
ここでの宮域とはすなわち「宇治橋」のことです。宇治橋は右側通行なので、右側の3枚目の板になります。
なんでも銭の別の言い方である「お足」を銭に例えて「足が入る=銭が入る」とした、願掛けのようなものだとか。このように「銭」を「お足」と呼ぶのは「女房詞(にょうぼことば)」と呼ばれるものです。
女房詞は、室町時代初期頃に宮中や院に仕えた女房が使い始めたのが起源とされ、驚くことになんと!その一部は現在でも日常的に用いられています。
その代表例が「おなら」「おから」「おでん」「おなか(腹)」です。
どうしても願掛けする際は橋の端で!
ただ、この願掛けを行う際は、他の参拝される方の邪魔になるという意識をもって行ってください。急に立ち止まると後ろの方が驚きますので、必ず、自分の後ろに人がいないかを確認してから行うのと、人の邪魔にならないよう橋の端でする必要があります。
早朝参拝であれば、ほとんど人がいないのでしやすいと思います。
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